かつては、木の板すら貫くほどのハイパワーが当たり前で危険な存在でした。
しかし近年、法律が大幅に改定され威力制限と安全基準が設けられ誰もが安心して楽しめるフィールドが整えられました。
また、洗練された安全機構など、昔とは比較にならないほど安全なホビーへと進化しています。
このページでは、昔と今のエアガンを「歴史とその進化」の視点からじっくり読み解いていきます。
過去と現代をつなぐ、エアガン史の旅路を一緒にたどってみましょう!
エアガンの歴史と進化

エアガンの歴史と進化
歴史と規制
まずは、エアガンの歴史と法規制の流れを押さえてみましょう!
ホップアップの登場以前のハイパワー時代から、安全基準が整備された現代まで…
エアガンとその法律は大きく進化してきました。
| 年 | 主な規制 | 出来事 |
|---|---|---|
| 1971年 | モデルガン(特に金属製)の規制強化。 「模造けん銃」「模擬銃器」規定整備 | 金属からABS樹脂への移行が進む |
| 1977年 | 総理府令改正でモデルガンの表面塗装・銃口閉塞を義務化 | MGCなどが新規格対応モデルを発売 |
| 1985〜1990年頃 | 法的規制がほぼ存在せず、改造競争が横行(暗黒時代) | 外部ソース式などが登場。 事故・トラブル多発 |
| 1990年代後半 | 電動ガンの普及によりガス系エアガンが衰退 | 東京マルイが市場を主導。 外部ソース・高圧ガスが減少 |
| 2005年 | 改造エアガンによる発砲事件発生。 規制強化の検討開始 | 社会的に安全性への懸念が高まる |
| 2006年 | 銃刀法改正で威力上限を0.989J以下に設定 | 業界団体が自主基準を策定。 |
| 2007年 | 改正銃刀法施行。 0.989J超のエアガンは 「準空気銃」として所持禁止 | 国内流通モデルの出力制限が統一される |
エアガンの進化
エアガンにもさまざまな種類がありますが、最初はバネの力だけを使うシンプルな構造でした。
その後、ガス式や電動式へと進化していきますが、それぞれの特徴と一緒にエアガンがどのように発展してきたのかを見ていきましょう。
スプリング式エアガン

バネの力だけで動くタイプ
仕組みもシンプルそのもので、スプリングで空気を圧縮してBB弾を発射します。
手軽でありながらパワフルなメカニズムです。
スプリング式エアガンは2000年代初頭まで市販モデルでも非常に高い威力を持つ機種が販売されていました。
構造が単純なためカスタムパーツが豊富に出回り、スプリング交換だけで手軽にハイパワー化できたことがその人気の背景にあります。
当時のカスタム品は現在では考えられない初速を記録する個体も存在していたと言われており
手軽さが魅力の反面、安全面での問題を誘発した点が、後の法整備につながっていったのです。
ガスガン

ガスの力で制御するタイプ
トリガーを引くだけで連射が可能になる手軽さが魅力です。
スプリングを手で圧縮する手間をガスで行い、トリガー操作だけで連射が可能なガス圧式。
「フロンガス」と聞くと威力が高そうに思われがちですが、実際は使うほどタンク内の圧力が下がり初速も落ちるため、安定的にハイパワーを維持するのは難しいのが実情です。
外部ソース式

より高圧のガスを使用するタイプ
内蔵タンクではなく
別のタンクを本体にホースで接続する
ので「外部ソース」と呼ばれています。
この中でも「BV(Bullet Valve)式」は、“弾にガスを直撃させる”仕組みでガスの圧力をそのまま弾に伝えるため、驚異的なパワーを出すことができます。
カスタムの幅も広く、当時のカスタム品はベニヤ板を貫き、スチール缶を切り裂く凶暴な個体も存在したと言われています。
現在では安全基準が厳格化され、使用にはガス圧を絞るレギュレータが必須となりました。
それでも往時の“過激な印象”は消えず、多くのフィールドで対人戦用としての運用が認められないのが現実です。
電動ガン

電気を使用する最新式のタイプ
スプリング式を電気で動かすような構造で、非常に安定した動作が魅力です。
1993年に東京マルイが発売した可変ホップアップ機構を備えた電動ガン
「FA‑MAS スーパーバージョン」を代表とする電気式のタイプ。
ホップアップの搭載で、初速を上げずとも飛距離を出すことができるようになりました。
さらに、ゼンマイ式の多弾数マガジンなども登場し、ハイパワー時代に終わりを告げました。
現在でもサバゲーの最前線で愛用されています。
昔のエアガンはどれくらい強かった?

昔のエアガンはどれくらい強かった?
1980〜2000年代初頭、エアガンは単なる「遊び道具」の枠を超えていました。
ホップアップ未搭載にもかかわらず80〜100mで交戦が成立。
至近距離ではべニア板や空き缶を軽々と貫く威力。
その凄まじいパワーこそが、当時の誇りであり、多くの人々の熱狂を生みました。
この今では想像できないこの時代は、エアガン史に刻まれた呪われた一章と言えるでしょう。
暗黒時代
当時のエアガンシーンは、まさに無法地帯でした。
安全基準も法規制もまだ十分ではなく、スプリング強化や外部ソース化など改造が激化
こうした状況から「暗黒時代」とも呼ばれる時代が幕を開けました。
サバイバルゲームや競技の枠を超え、「誰がより強力な弾を撃てるか」という威力バトルが繰り広げられました。
その裏では事故やトラブルも絶えず、どこかギラついた雰囲気が支配する時代だったのです。
当時と現在の違い
具体的にどれほどの威力があったのか?現代のエアガンと比較してみましょう。
| 項目 | 現代 エアガン | 暗黒時代 エアガン (例) | 競技用 エアピストル | 2.7×9mm コリブリ |
|---|---|---|---|---|
| 弾の重量 | 0.20 g | 0.2 g | 0.50 g | 0.20 g(3 gr) |
| 初速 | 98 m/s | 150 m/s | 約120–130 m/s | 約200 m/s |
| エネルギー | 0.98 J | 2.25 | 約3.7 J | 約4 J |
エネルギーの単位・ジュール(J)で比べると、その差は歴然です。
約4.5mmの金属ペレットを使用するスポーツ用の競技エアピストルは約3.7J。
また、世界最小の銃器として知られる「コリブリ(2.7×9mm)」は約4J。
一方で問題の暗黒時代のエアガンは市販品でも2.25Jに達するものが販売され
個人所有のカスタム品では5Jに達する個体が存在したと言われています。
数値だけを切り取れば、「火薬式の小口径実銃に匹敵する威力」を秘めていたとも解釈できるレベルです。
なぜハイパワー化しまったのか?
過度のハイパワー化には、ちゃんとした理由がありました。
まず、交戦距離がどんどん長くなっていったのです。
敵の届かない位置から一方的に正確な攻撃を仕掛けるには
風に流されない重い弾をできるだけ高いスピードで遠くに撃ちだす必要があったのです。
さらに、当時のエアガンは性能も品質も今ほど高くなく、ホップアップも未搭載。
射程を伸ばすには、威力だけで勝負するしかありませんでした。
こうして、周囲に合わせ敵に有利を取ろうとするうちに、ハイパワー化はどんどん加速
「有利な位置から戦う戦術」が過度な威力競争を生んでしまったのです。
現代のエアガンが「安全」とされる理由

現代のエアガンが「安全」とされる理由
銃刀法を厳守した設計
国内市場に向けたエアガンは、設計段階から改正銃刀法に適合することが最優先となり、メーカーは企画段階で運動エネルギーや外観規制を想定し、製品仕様を固めます。
また、輸入業者や代理店は国内に搬入する前に調整を行い、外観面でも模造銃に該当しないよう、着色などの処理を行うことが前提となっています。
こちらの記事でエアガンの銃刀法に関してより詳しく記述しています。↓
技術の進化で安全性向上
近年のエアガンは技術の進化によりパワーを上げずとも飛距離を伸ばす設計が可能になりました。
精密加工により驚くほど正確な射撃ができ、危険なパワーソースを使わなくても長時間安全に遊ぶことができ、さらに誤射防止や強化されたセーフティ機構も充実しています。
現代のエアガンは「威力」ではなく「精度・操作性・リアリティ」で競う製品と言えます。
現代のエアガンは、まさに「安心・安全な先進的ホビー」として進化を遂げています。
まとめ

まとめ
令和のエアガンは「安全+リアリティ」の時代へ
いかがでしたか?
エアガンはかつて、木の板を貫くほどのハイパワーが当たり前で、事故も多発していました。
しかし事件を契機に法律が改正され、威力制限と安全基準が整備されました
現代のエアガンは、銃刀法に適合した設計や輸入前の加工、技術の進化により、パワーを上げずとも飛距離や精度を確保。
電子トリガーやMOSFET、ホップアップなども標準装備され、安全で操作性の高い先進的ホビーへと進化しています。
今後も進化が続くエアガン業界。
新しい技術や規制の情報をチェックして、安全で楽しいホビーライフを楽しみましょう。
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